12/10/2014

芸術とモラル。。。#4 + Golden Retriever Book of Champions お知らせ

しばらくの間、記事の冒頭は本の値引きお知らせとします。

こちらで日本向けに販売させていただいている、英国ゴールデンレトリバーのチャンピオンを載せたレファレンスブック Golden Retriever Book of Champions 第6巻ですが、残り少なくなって参りました。
今回、フォス夫人から許可をいただき、レートの高くなった現在ですが、2013年度の値段, ¥ 9800 送料込みにてご提供いたします。今日現在、£1= 約¥194 (
1 GBP = 193.681716462 JPY)ですので、大変にお買い得です。今ならまだクリスマスにも間に合いますので、まだご購入されていない方は、是非、このチャンスにいかがでしょうか?
(こういったイギリスの犬種本、非常にお高いのです。。。(-_-;)。。。)

アメリカとアジア以外の国々では、この英国系のゴールデンが主流です。
また、アメリカに渡って以来、どうアメリカ系に変わったかなども、よく理解出来ます。
世界の主流とも言えるゴールデンの良い犬 とは何か!?をじっくりご覧いただけます。

詳細はこちらのページ にてご紹介しております。


増刊はいたしませんので、今回の値引きで売り切りということになりそうです。
どうぞ、ご利用ください。

お知らせでした!<(_ _)>

☆☆☆☆☆☆☆


さて、今日の表題は、以前、エキブロのころに何度か取り上げて使ったトピックでした。
この記事 や この記事 など、私の好きな犬種のあり方として、ブリーダーには充分に研究、考慮したブリーディングをしていただきたいと 切に願っての私の考えでした。
そして、この2冊目になってからも、言葉のない伝達法 でも同じような記事を書きました。

犬種を守ろうとしている人達は、きちんとしたクラブの元でスタンダードとは何か!を一生懸命に伝え残し、そして啓蒙し ていますが、なかなか上手くいかないことのほうが多いようです。日本の犬種クラブは、JKC公認だけではなく、犬種のエキスパートが営むクラブが非常に優秀ですので、ウェブサイトなどをよくご覧になってください。
(ゴールデンは、いまのところ休止かな??でも、フラットは頑張っているようです。)

それは、日本ではもうお馴染みの「犬種ブーム」や「レア物好き」という人間達が、活動を遮っているからです。最近では、更に「ミックス犬」の異常な高値取引が登場し、犬種クラブで必死に頑張っている人達を激怒させています。

100年以上前に多くの犠牲を強いて犬種が誕生したのですが、それは現在のビル・ゲイツ級の大富豪が、 原始的な方法で自分の納得できる犬作りに没頭したわけで、マンションの一室だったり、住宅密集地の片隅でわざと掛け合わせたミックス犬をお金のためにだけ生産したのとは訳が違います。

Oちゃんの犬種フラットコーテッド・レトリバーには、2種類の色が認められています。黒とレバー色ですが、フラットには、以前もご紹介したようにイエローが生まれることが稀にあります。
昔は、DNA検査というものができなかったので、いきなりイエローの仔犬が誕生してしまい、ブリーダーを驚かせたものでした。
では、ラブラドールで認められているイエローは、何故フラットには認めて貰えないのか?? これは、経験あるブリーダーにとっても、なかなか納得のいく答えがだせないそうですが、、、強いて言うと、黒やレバーの仔立ちと比べると、使役犬としては劣るということらしいです。。。
これは私個人の考えですが、やはり猟には目立つ色は良くないからではないか?と。。。


  こういう人が繁殖し、選択していったのでしょうね。


アメリカの先駆者ノランビィ犬舎のゴールデンたち。アメリカのクラシック・ゴールデンは、ほとんどが 色の濃いゴールデンでした。

優秀なラブラドールのイエローの仔は、本当の猟に出るときに、泥で黒くする狩人が多いそうです。

そして、ブリーダーたちは、イエローが生まれたら、その仔はペットとして「貰ってもらう」ことにしていたわけです。 そして、できるだけイエローが生まれないようにブリーディングをして来たわけですが、最近では、わざとイエローを作り出し、「レア物」として高値で販売している犬業者が日本や東ヨーロッパに多いようです。

私個人は、この際、イエローも犬種として認めたらいいのにと思っています。
ただ、イエローには2種類の仔が誕生するわけで、色素の問題はかなり大きいと思います。


 最近、特に多くなったダッドレイ(レバーイエロー)の仔犬
決して魅力的ではありません。
 この同じブリーダーが選択繁殖してイエローを増やしていると言うことなのですけど、、、やっていることはメチャクチャなので、生まれた仔犬が全部黒いことも!
素人丸出しの繁殖!



そして、この色素の問題、被毛にも大きく影響します。
白い毛が胸に出ることは、とても多く、これは問題とされていませんしショーにも出せます。 ただし、フラットの場合、ショーではなかなか勝てません。



そして、このイエローのフラットは、ゴールデンが作られるにあたって、大きく貢献しました。そして、他犬種も、アメリカなどに渡ってから作出されたものも多いです。

 これは、ノヴァ・スコシア・ダックトーリング・レトリバー。トーラーと呼ばれます。
この犬種は、まだ歴史が浅いのですが、ようやく安定してきたように思います。
この身体の先端が白くなるのは、雑種の証拠とも言えるものですが、トーラーは、これがなくては魅力に欠けます。

どんどんアメリカのゴールデンのようになっていくトーラー。。。
単色だと、やはりあまり魅力がないような・・・・?


上記のフラットも、生まれた時はごま塩白髪のような仔もいます。そういう仔は1歳くらいまでには黒い毛に変わります。しかし、白い胸の毛はマークなので変わりません。


フィービーの犬種、ゴールデンレトリバーにも、先祖返りで、黒い毛のある仔がいます。




 そして、ごく稀に黒いマークをもって生まれる子がいます。マークですから変わりません。これはアメリカの仔のほうが多く現れる現象なのです。


 これはラブラドールですが、こんなにマークが出るのも珍しいです。




 しかし、わざとレア物を作る業者が後を絶ちません。。。
レバーのフラットが、ブルーマールに成るような仔犬を出産しました。もちろん、お相手はフラットではありません。
そして、こういうふうに思惑通りに行くとは限らないのです。




 犬を選ぶ時は、どうか、こういうギャンブルのようなことは止めて、真面目に犬種の向上を願って目標にしているブリーダーさんのところで生まれた仔を求めてください。
もちろん、ブリーダーの評判をよく調べることが大切です。
高ければ良い犬ではありませんので、ご注意ください!ぼったくりが得意なブリーダーが多いそうです。

良い犬を作出しているブリーダーが日本に出したくない理由の一つは、こういったコマーシャル繁殖、素人繁殖、そして ぼったくりブーム があるからです。
イギリスの良いブリーダーの日本に対する壁は、更に厚く、高く成りつつあります。。。
それを修正できるのは、末端の飼い主さんたちだけです。しっかりと勉強して、ブームや値段に振り回されないで欲しいと思います。




最後に我が家のフタリ!
今日は低温大雨強風波浪+アラレ ・・・お散歩をパスいたしました!!(^^ゞ





BFN・・・・(^o^)/~~~







2 件のコメント:

  1. ひさびさにアカデミックな記事を拝見し、BandJさんの博識に感激しています。
    元を質せば様々な犬種を掛け合わせ長年をかけて作出されたフラットですから、当然イエローが産まれても不思議じゃない訳ですから、スタンダードじゃないとする方が不自然だと思いますよ。
    マークが許されるのですから、イエローも認めるべきだと思います。
    イエローフラットって、とてもチャーミングですからね。

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    1. shio-chanさん、こんばんは〜★
      いえいえ、たまにはお勉強的な内容がないと、私も柿ながら復習しますから、新しい内容も含めて繰り返し、頭に入れるようにしています。
      仰る通り、理想を求めた先駆者たちがいたからこそ、今があるのですが、その目的と今の科学的なテストなどを加えて、寄り酔い健康的な犬種に繋がって欲しいのですが、この色素に関しては、なかなか難しい問題があるらしいです。。。
      ただ、私もイエローが除外されるのは、ちょっと腑に落ちない部分があります。。。
      胸の部分に白い毛のあるゴールデンの素晴らしいチャンピオンがいますが、フラットは、単色以外はショーで勝てないと言われます。。。
      イエローの子は、可愛いですよね!ゴールデンにはない魅力があります。
      マー姉さんのところに、ウルル君がいますがあ、とっても可愛いです!(*^_^*)

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