3/15/2016

犬種の向上とは・・・

世界中の犬好きさんにとって、クラフツ展とは憧れのドッグショーであり、多くを学べる場所でもあります。相容れないとされるアメリカからも、名誉欲から、このドッグショーに出陳したくて、必死になって、無理矢理、出陳権を獲得するために、名の知れない外国のショーに出して、権利を得るということをしています。日本でもそういう人がいるそうです。(-_-メ) 良い犬とは、このショーに出たから良いというものではないです。犬を選ぶとき、そういった飾りの言葉に惑わされないでくださいませ!!

しかし、このクラフツ展、やるときはやります!
ジャッジとのコネや、有名犬舎を印籠にして、このショーで勝とうとする・・・ そのおぞましい欲望は、もう通じないようになるでしょう。

2009年に、センセーショナルなテレビ番組を ジェマイマ・ハリスン と作成したBBCは、もうクラフツ展をテレビで放映しないとし、その後を、チャンネル4が引き受けましたが、やはり、公にこのショーを紹介するので、反響も考えないといけません。

2009年以降、色々な犬種はその向上をみることができるようになりました。やはり、真面目に健康を考えているブリーダーが努力することで、犬の欠陥を減らすことが出来ます。
しかし、まだまだコネと古狸たちのジャッジがいる限り、せっかくの努力が無駄になり、元の木阿弥に戻されることも多々あります。ですから、誰もが目を光らせる必要があります。そのためには、この世界最大のショーは一役も二役も買うことが出来ます。

今回、やり玉に挙がったのは、 日本でも古くからお馴染みの犬種、ジャーマン・シェパード。ドッグ、日本では単に「シェパード」と言われている犬種。あのヒットラーもこよなく愛したマルチな才能を持つ、素晴らしい使役犬です。

いつから、こんな形が良いとされてしまったのか???ショードッグはまるでハイエナの背中から後肢のような外見になってしまいました。。。

まずは、今年のBOBを決める瞬間のビデオをどうぞ!

そしてこれは、テレビでも放映されるグループの一番を決めるためのリング。シェパードは「パストラル・グループ」とされています。しかし、なぜかチャンネル4が、放映しなかった部分。何らかの力が働いたようですが、それも簡単に暴露されてしまう。
しかし、私にはこのメスのシェパードの良さが全然分かりません!!どこが良いのかも理解出来ないのです!!

もしもおわかりの方がいらしたら、匿名で結構ですので、どうかコメント欄に記してください。これも一つの勉強ですので、よろしくお願いします!!


しかし、翌日には完全に公にしなくてはいけなくなりました。
民主主義とは、こういうものなんです。こちらでその様子が観られます。


この後、このシェパードは、BOB及びCCも剥奪され、このジャッジは「厳重注意」をうけました。この人をジャッジに招くのは、もう小さな村のお遊びのようなショーか、頭数が少ない外国のショーによばれるだけとなるでしょう。または、もうジャッジできないかも??

もちろん、イギリスのショーに出るシェパードが全てこの仔のような奇形体型ではありません。ちゃんと、普通に見える体型の仔も多くショーで勝っています。この仔は去年の1チャンプショーで勝ったBOBの仔です。私はこの仔の形が正しいと思っています。
こういうのも、ジャッジの好みで決まるとしたら、今年のクラフト展ジャッジは、失格ですよね。。。



この大変に美しい犬種がこの100年でどう変わったかをこのビデオが見せてくれています。
人間のエゴと高飛車な態度が、こんなに酷い奇形犬種を作ってしまいました。。。




人間は、欲望のためならば、神様をも侮る卑劣さを持っているのですね。。。
私たちの愛する犬種が、こうならないことを願ってやみません。

今日は、久しぶりに真面目な勉強の記事としました。


BFN・・・・(^o^)/~~~





8 件のコメント:

  1. ふうばーば2016/03/16 12:55:00

    私も違和感を感じます。少しまえ、私たちもこのような形態のシェパについて議論したばかりです。
    賛成意見が出たのには驚きました。(素晴らしいムーブメントとか。。。その方は犬が分からない人でしたけど)
    はたしてこの形態で作業がこなせるかと言うとNOですよね。
    作業犬としての能力が発揮できないような犬の繁殖はすべきではないと思います。

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    1. ふうばーばさん、こんばんは〜★
      仰る通りだと思います。
      その賛成している方は、何を根拠に「よい」と言っているのでしょう?
      それが知りたいのです。完全にカウホックですし、背骨だって、曲がっていると思います。
      こんなことがまかり通るようでは、世も末。。。
      でも、堂々とショーイングしていたり、ジャッジが選ぶのですから、何か理由があるように思います。
      私には奇形にしか見えない。。。

      ふうばーばさんは、この後肢の立たせ方、なんと呼ぶのか、ご存じですか?
      同じ、アンギュレーションをみせるにしても、逆側の足を前に出させますよね?

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  2. カピラ小坂2016/03/17 5:23:00

    以前にも似たようなのを見た記憶があります、昔東京にすんでいた両親がシェパードをかっていました、でも最近はあまり街中では見かけなくなりました、素人見でも何だか変にみえます、、このせかいも何かとおかしいことがおこるのは悲しいですが日本にくらべると素晴らしいブリーダーも多いし全てにおいて取り組み方が良いのを感じるとともにうらやましく思います。



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    1. この方向性は正直もはや犬では無いと思われ。
      新しい生き物が二足歩行に至る進化の途中なのでしょうw
      でも、実際これを肯定している指導的立場にいる方は多いのではないかなぁ
      最近、色んな人から〇〇先生は全く逆のことを・・・云々言われますのでねぇ
      拙文ですがご参考になれば・・・

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    2. カピラさん、こんばんは〜★
      はい、シェパードはこの手の話が出る度に名前が挙がりましたが、今回ほど辛辣に批判されたのは初めてかも知れません。最近は、警察犬以外の使役犬にはされていないようですね。。。盲導犬も少なくなったらしいです。イギリスにはまだいますが。。。
      この仔の背骨のレントゲン写真が観てみたいです。奇形としか思えないのです。
      ブリーダーも、考えて繁殖しているわけですから、これが美しいと思っているらしいです。。。
      健康を考えての繁殖であってほしいものですね。。。

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    3. 川島様、初めまして。
      エキスパートのお考えをコメントいただき、感謝いたします。
      私は、もっと原始的な、ハイエナのようだと思ったのですが、仰るように進化形態であったのかも知れませんね。。。(-_-;)
      指導的立場の方々が、どうしてこれが良いと思うのか、説明が聞いてみたいです。
      イギリスでのスタンダードの開設には、背中は真っ直ぐにとかいてあるのですけど。。。
      あと、この後肢の立たせ方、何か名称がありそうだとおもったのですけど、何と呼ぶのでしょうか?
      前に出した足を後ろに引けば、上記の赤いジャケットを着たハンドラーの犬は、かなり並行になるだろうと思うのですけど、ビデオの犬は、無理ですよね?
      この伝統あるマルチタレントな使役犬種、健康に問題を起こしているはずですから、悲しい限りです。。。
      お忙しい中、コメントをいただき、ありがとうございました。<(_ _)>

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  3. 川島正已2016/03/18 2:11:00

    論理的思考と想像力に欠けた方々が多いからかもですね。
    スタンダードを論理的に解釈出来ず。既存(自らの嗜好であったり、他人の勧めであったり)の形を当てはめることからしか学べなかった。理論とカルトがごっちゃになっている。ま、よくある「スタンダードは犬種の理想型」と曰う方々です。ですから、この犬種の様に何でもアリになってしまいます。彼らの思考は「世界一の称号を持っているジャーマンだから素晴らしい。」「クラフツ優勝犬のテリアだからこれでいいのだ。」と鵜呑みにするだけで全く疑問を持たない。ちなみに大きなものに疑問を持てば持つほど異端児です。「受け入れよされば救われる」なんて業界ですからw

    犬種スタンダードはチェックシートです。各要素ごとに許容範囲が示されています。それらを見極めながらおぼろげな全体像から生きている姿を組み立てていく。それが繁殖者ごとの理想(個性)に繋がります。決して同じものは2つと有りません。
    そこに統一された理想を見いだそうとすることがいかに意味の無いことだと気がつく人は少ないのでしょうねぇ
    GSDに限らず、昨今多くの犬種で起こりつつある悲劇では無いかと思われます。日本だけかと思っていましたがどうやら全世界的な傾向のようです。正しい評価の積み上げでは無くその場での勝敗が価値観を決める。そんな風潮がいけないのだと思います。差別意識(評価別け)が愛護精神に反するという時代の流れからすると仕方が無いのかもですねぇ犬種スタンダードとはその犬種が人にとってどのように有益かを記してあるものだとも思いますから・・・

    立たせ方のお話ですが、たしかに名称は聞いたこと有りませんね。なぜならこの立ち方の方が理にかなっているからだと思われます。(仰るとおり背線が斜めになるのは結果としてです。)前後とも足をそろえる立ち方は人がそうさせるのであって犬が自由に立った場合には本来ありえない体勢です。それを強制スタックと呼びます。イヌは本来3本の足を使ってバランスをとり、次のアクションに備え1本は準備(無荷重)しておきます。4本で均等にバランスをとらせた場合一旦バランスを崩さなければならず(その際かなりの筋力が必要になると思われ)、次の動作に移るためには最低2アクションいるわけです。1X2は倍ですよね。自然界で命を守るためには大きすぎる差でしょう。ドッグショーに於いてハンドラーが犬をジッとさせたいと思うから「動けない強制スタック」をとろうとするのです。私は動けない方が不自然だからやめるようにと指導しますけれどね。この辺りもショーなイズされた考え方の人とは正反対になります。

    長々と失礼しました。こう言うの語り出すと切りがないものでw
    直接の海外情報を頂けるサイトは少ないですね。FaceBookにおいてもシェアされているだけで語学力のとぼしい私どもは悪戦苦闘です。なぜか無責任に外国語のままシェアする方が多いのですよねぇそのあたりもまた困った人達なのですw
    では、たまにはお付き合い下さいませませ。

    そうそう、ジーン・ラニングさんにお越し頂いたショーを最後に自信でのショー開催は辞めてしまいました。
    昨今、よきジャッジ(私などが正しいと思う)に見て貰うような正しい犬がどんどん減ってしまって
    礼を失するのではないかと思い始めたからです。
    今年のGSDジャッジは来日経験あるのかなぁもしくは平気で招聘する人がいるかもだなぁw

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    1. 川島様、
      詳しいご説明をありがとうございます。そして、こういう方が日本にいてくださったことを嬉しく思います。
      私には、日本のジャッジングに関しては、日本在住の頃から疑問しかありませんでした。輸入犬なら勝てるというものしか観ていません。ブリーダーの力量もなかったと思いますが。。。
      日本犬などは、噛みつくスタッドほどよく使われていますよね。。。
      そして、FCIにも疑問符がいっぱいあります。はっきり言って、ドッグショーのジャッジは、イギリスKCを含め、どの団体も有名になればなるほど、犬をジャッジ出来なくなっている人ばかりにしか思えません。ジーン・ラニングもその一人です。仲良しこよしで2005年のBISを選びました。
      イギリスの犬界では、「フレンドリー・サード」という言葉があります。仲良しさんには、好みじゃない犬でも3席をあげておく、そうすればクラフツ出場権をあげることになるから・・・というものだそうです。
      私自身、イギリスでブリードジャッジできる資格を持っていて、何度かお遊びのようなジャッジングをさせていただきましたし、聞こえてくるお話しも、様々ですが、イギリスでは位の低いジャッジほどフェアであると言えます。ますます世界の祭典「オリンピック」に内情が似てきています。。。(-_-;) ドッグショーは「スポーツ」と言われますし。。。
      ただ、イギリスでは、それを暴露できる人達がいるのも特筆したいところです。

      経験が物を言う世界だと言うことは、充分に分かっていますが、exaggeration(誇張)は、Emphasis(強調)に留まらなかったために犬種を滅ぼすと思います。ジャッジもライセンス制度にして、毎年講義を受け、試験で更新出来る様にしたほうが良いのでしょうね。(^_^;)
      強制スタックは、GSDも同様で、後肢、如何にスタイフルを真っ直ぐに見せるかで、アンギュレーションをハンドラーが強制します。GSDの場合、両後肢でそれをすると、上記のような奇形犬以外は、ほとんどの仔がお尻上がりになるだろうと思います。

      私はガンドッグしか分かりませんが、父が好きだったGSDは、つい目が行ってしまう犬種で、今回の騒動は今後のGSDを救うであろうと期待しています。70年代、最もHDの多かった犬種でもありますしね。。。

      川島さん、こんな拙い不人気なブログですが、お越しいただき、感謝しています。
      どうか今後ともよろしくお願いします。 ここなら愚痴もOK、大歓迎いたします。(^_-)-☆

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